元人事経験者が教える|50代の転職で大切な8つのこと【役職・年収だけで自分を評価しない】

仕事・転職

50代で転職を考えると、

「今の会社を辞めたい」
「もっと自分を評価してくれる会社へ行きたい」
「このまま定年まで働いていいのかな」

と考えることがあります。

一方で、40代・50代・60代になると、20代・30代の頃よりも、

「応募してもなかなか面接まで進まない」

と感じる場面が増えることもあります。

企業側も、これまでの経験や即戦力性、希望年収、役職、新しい職場への適応などを慎重に見るためです。

だからこそ、一社の面接まで進むと、

「ここを逃したくない」
「何でもやります」
「多少条件が違っても入社しよう」

となりやすくなります。

でも、50代の転職で大切なのは、

内定をもらうことではありません。

その先で、

自分が無理なく働き続けられるか。
これまでの経験を次のキャリアにつなげられるか。

そこまで考えることが大切です。

1.まず「なぜ転職したいのか」を整理する

最初に考えたいのは、

なぜ今、転職したいのか

です。

例えば、

  • 給与を上げたい
  • 休日を増やしたい
  • 残業を減らしたい
  • 仕事内容を変えたい
  • 管理職を降りたい
  • 新しい業界へ行きたい
  • 人間関係を変えたい
  • 定年後も続けられる仕事をしたい

などがあります。

ここが曖昧なまま転職活動を始めると、

「内定が出た会社」が転職先を決める基準

になりやすくなります。

まずは、

今回の転職で何を変えたいのか

を書き出してみることをおすすめします。

2.「辞めたい」という気持ちは一度横に置いてみる

仕事がつらい。

会社の方針に納得できない。

上司と合わない。

自分は評価されていない気がする。

そんな状態になると、

「とにかく今の会社を辞めたい」

という気持ちが強くなります。

もちろん、その気持ち自体がおかしいわけではありません。

ただ、転職活動をするときには一度、

「辞めたい」という感情と「次の会社を選ぶこと」を分けて考える

ことが大切です。

例えば、

今の会社を辞めたいから、この求人が良く見えているのか。

本当に仕事内容に魅力を感じているのか。

給与や休日が変わっても転職したいのか。

第三者の視点で、一度自分を見てみましょう。

転職は、

今の会社を辞めるためだけではなく、次の働き方を選ぶためのもの

です。

3.役職=年収=自分の評価ではない

50代の転職で特に意識してほしいポイントです。

例えば、大手企業で部長職に就き、年収1,000万円以上をもらっている人がいたとします。

その人が転職すれば、

「自分は部長だから、次も部長」
「今1,000万円だから、次も1,000万円以上」

になるとは限りません。

今の役職や給与は、

現在の会社の中で、その仕事、そのポジション、その給与制度によって決められた評価

でもあります。

転職先が見るのは、

「前の会社でいくらもらっていたか」だけではなく、
「うちの会社で何をしてもらえるのか」

です。

会社規模が違う。

給与水準が違う。

求めている役割が違う。

そもそも同じ役職ポストがない。

そういうことは十分あります。

だから、

現在の役職や年収=転職市場での自分の評価

とは限りません。

4.「今の会社では評価されていない」と思っていても逆の場合もある

反対のケースもあります。

今の会社で、

「自分は全然評価されていない」

と思っていたとします。

ところが転職活動を始めると、

今より給与が低い求人が多い。

役職も下がる。

条件も今より悪い。

ということがあります。

そこで初めて、

「実は今の会社では、自分が思っていた以上に評価されていたのかもしれない」

と気づくこともあります。

だからこそ、

転職活動を始める前に、

今の会社での条件を一度客観的に見る

ことが大切です。

  • 現在の年収
  • 休日
  • 福利厚生
  • 役職
  • 裁量
  • 通勤時間
  • 働き方
  • 定年後の制度

こうしたものを、転職候補と比べてみましょう。

転職活動をすること自体が、

今の会社の良いところに気づくきっかけ

になることもあります。

5.自分の経験を「即戦力」に言い換える

50代の転職では、

「○○会社で25年働きました」
「管理職を10年やりました」

だけでは、転職先には十分伝わらないことがあります。

大切なのは、

その経験を次の会社でどう使えるのか

です。

例えば、

「管理職経験があります」

だけではなく、

「20名のチームをマネジメントしていた」

「離職率改善に取り組んだ」

「新規事業の立ち上げを経験した」

「採用から育成まで担当した」

「業務改善で残業時間を削減した」

など、

何をして、どんな課題を解決してきたか

まで整理してみましょう。

50代の転職では、

過去の役職を売るのではなく、これまでの経験を次の会社でどう活かせるかを伝える。

これがとても大切です。

6.希望条件には優先順位をつける

50代になると、

これまでの生活水準や家族の状況もあるので、

「給与は下げられない」
「土日は休みたい」
「役職も維持したい」
「通勤時間も短くしたい」

など、希望条件が増えることがあります。

もちろん希望を持つことは悪いことではありません。

ただ、

希望条件が増えれば、それをすべて満たす求人は少なくなります。

そこで、

絶対に譲れない条件
できれば叶えたい条件
妥協できる条件

に分けてみましょう。

例えば、

「年収は多少下がってもいいが、休日は増やしたい」

「役職はなくてもいいが、これまでの経験を活かしたい」

というように、自分の中で順番を決めます。

希望が多いのであれば、

その条件に対して自分が即戦力として何を提供できるのか

もセットで考えることが大切です。

7.書類選考が厳しいからこそ、一社にしがみつかない

40代、50代、60代と年齢が上がるにつれて、求人によっては応募できる選択肢が狭くなったり、経験や即戦力性をより厳しく見られたりすることがあります。

そのため、一つ面接まで進むと、

「この会社を逃したら次がないかもしれない」

と思ってしまうことがあります。

でも、そこで、

「何でもやります」

「給与は何でもいいです」

「仕事内容は問いません」

と自分を合わせすぎてしまうと、入社後に苦しくなる可能性があります。

一つ一つの面接を大切にすることは必要です。

でも、

一社にしがみつきすぎない。

このバランスも重要です。

面接まで進めたからこそ、

自分も会社を確認する。

仕事内容を聞く。

条件を確認する。

疑問があれば質問する。

その姿勢を持っていていいと思います。

8.「次の会社」だけでなく60代以降まで考える

50代の転職では、

「次の会社に入れるか」

だけではなく、

60代以降をどう働くか

まで考えることも大切です。

例えば、

正社員として働き続けたい。

管理職ではなく専門職として働きたい。

定年後も再雇用で働きたい。

少しずつ勤務時間を減らしたい。

将来的には業務委託や独立も考えたい。

人によって、これからのキャリアは違います。

だから、

次の一社だけを見るのではなく、5年後・10年後の働き方から逆算する。

という考え方もあります。

50代の転職は、これまでのキャリアを捨てることではありません。

これまで積み上げてきた経験を、次の働き方へどうつなげるか。

そう考えてみてもいいのではないでしょうか。

可能なら在職中に転職活動をする

もう一つ、できれば意識したいのが、

在職中に転職活動を進めること

です。

先に退職すると、

収入が減る。

貯金が減っていく。

失業給付にも期間がある。

そうすると、少しずつ、

「早く次を決めないと」

という焦りが出てくることがあります。

そして本来なら、

「この給与では厳しい」

「仕事内容が少し違う」

「契約書に気になるところがある」

と思っていても、

「ここを断ったら次がないかもしれない」

と内定を受けてしまう場合があります。

在職中であれば、

条件が合わなければ、

「今回は辞退しよう」

という選択肢も持ちやすくなります。

もちろん、心身の状態や職場環境によっては先に退職した方がいい場合もあります。

ただ、働きながら活動できるのであれば、

内定を断れる余裕を持った状態で転職活動をする

ことも大切です。

まとめ|50代の転職は「今まで」と「これから」の両方を見る

50代の転職で大切なのは、

  • なぜ転職するのか整理する
  • 「辞めたい」という感情だけで決めない
  • 役職・年収=自分の市場価値とは考えない
  • 今の会社で実は高く評価されている可能性も考える
  • 経験を即戦力として言葉にする
  • 希望条件に優先順位をつける
  • 書類選考が厳しくても、一社にしがみつきすぎない
  • 60代以降の働き方まで考える
  • 可能なら在職中に転職活動をする

ということです。

年齢が上がるほど、一回一回の面接が貴重に感じることがあります。

でも、

貴重だからこそ、焦って決めない。

そして、

自分の役職や年収だけで、自分自身の価値を決めない。

今の会社でどんな経験をしてきたのか。

その経験を次の会社でどう活かせるのか。

そして、これからどんな働き方をしたいのか。

一度、第三者になったつもりで自分のキャリアを見直してみる。

それが、50代の転職では特に大切だと思います。

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